11月6日
シェーンブルン宮殿
ああ!とうとうこの旅行も残すところあと1日になってしまった。
ホテルで朝食をとり、8:30に出発。
目指すはシェーンブルン宮殿だ。
かのマリー・アントワネットがフランス、ブルボン王家に嫁ぐまで、夏の宮殿としてここで育っている。
モーツァルトがはじめて御前演奏したのも、
映画「会議は踊る」でも知られるところの、ウィーン会議の大饗宴の場となったのもここである。
すなわち、シェーンブルン宮殿を見なければウィーンを語れない(らしい)。
シェーンブルンまではU1一つ目のカールスプラッツでU4に乗り換え、6つ目のシェーンブルンで下車する。
この宮殿はおよそ10年前に完成したブルボン家のベルサイユ宮殿を意識したとも言われ、ハプスブルク家の権力を誇示するものとして当初はベルサイユをはるかに凌ぐ大規模な計画がなされたという。
部屋数1,441室、ボヘミアンクリスタルのシャンデリア。
豪奢の限りを尽くした装飾の数々に嘆息しつつ、歩いた。
庭園内を、写真を撮りながら散歩する。
その他宮殿の敷地内にある馬車美術館や動物園、大温室なども見学したかったのだが、なにせ、忙しい旅である。
午後の予定を考慮するとここは午前中に終えなければならず、再訪を期し、駅までもどった。
デーメル
昼過ぎにシュテファンプラッツに戻り、本日は昨日のザッハーとの比較のためデーメルへ。
ここでもザッハー・トルテを注文する。
どうして双方に「ザッハー・トルテ」があるかといえば、1930年にまでさかのぼる。ここではそれについての言及はしないが、この標示をめぐって10年に及ぶ裁判をしており、1962年に結審。
双方とも「ザッハー・トルテ」を生産、販売してよいことになった。
まあ、食してみての違いはと言えば、ザッハーのそれにはあんずのママレードが入っていて、デーメルにはない。
それと、ザッハーのは生クリーム添えだったが、デーメルでは生クリームが別注文になっていた、
両方ともやはり日本人の味覚には甘すぎる・・・。
昼食は、ドイツ滞在の時にも利用した魚介料理のチェーンレストラン、Nordseeでとった。
このレストランはセルフサービスで目の前の料理を指せばいいので、ドイツ語が出来なくても簡単!
プラーター
昼食以降、はじめて友人と別行動をとってみることにした。
彼女はもう少し王宮を究めたいし、私はどうしてもプラーターに行ってみたかった。
U1プラーターシュテルンで下車すると大観覧車が見えてくる。
プラーターの森はもともと王宮貴族の狩猟場だったが、1766年民衆王ヨーゼフ2世が一般に開放した。
広大な自然公園に、大遊園地が設けられている。
なぜプラーターに行ってみたいかと言えば、映画「第三の男」で有名な大観覧車に乗ってみたかったのだ。
「第三の男」を観た人は多いと思うが、O・ウェルズがこの観覧車の上で興味深い「悪の哲学」を語る。
その哲学については私は全く嫌悪感を覚えたわけでは・・・ない。
なんだか吸い込まれていくような台詞だったのだ。何を言ったか知りたい方は是非必見!
その心境を味わってみたく、乗ってみた。
そして私が何を思ったか・・・?はここで展開するには危険?なので控える(?)。
まあ、遠く見渡せる旧市街の景観が美しくて、写真を撮りまくっていたが(*^^*)。
ハイリゲンシュタット
プラーターを出て、次はベートーベンゆかりの地ハイリゲンシュタットまで行ってみることにした。
ハイリゲンシュタットは閑静な高級住宅街で、夕方近くなって着いたときには観光客も見あたらず、ひっそりとしてなんとなく寂しかった。
それでもベートーベンが聴覚の戻らぬことを悲観し、遺書を書いたとして知られる「ハイリゲンシュタット遺書の家」に着くと、西洋人の観光客がちらほらといた。
閉館ぎりぎりで見学し、今度はリンクへ戻る手段を考える。
今までもずっとガイドブックだけを頼りに歩いてきたのだが、今回はひとりきりというのと、夕暮れで視界も悪くなってきたのと、
はじめての路面電車というのもあり、時刻表を見ても、なんだかはっきりせず、自信がない。
それでも何とか乗って、乗り合わせた初老の婦人に”リンクへ戻りたいがこれでいいでしょうか?”と尋ねると、
「ええと、一生懸命英語を思い出すわね」とゆっくりゆっくり説明してくれた。
その親切心がとても嬉しかった。
美術史美術館
ようやく友人と待ち合わせた美術史美術館へ到着。
17:00でちょうど日が落ちた。
たった1時間半しか見学できなかったのは残念だったが、それでも見応えは充分だった。
見取り図に自分で動線をつけ、計画的に観てまわった。
この美術館の絵画コレクションは歴代ハプスブルグ家の収集家達によって集められたもので、宮廷美術館である。
ルーベンスとブリューゲルのコレクションの多いことで有名である。
ブリューゲルの『バベルの塔』は何と言っても圧巻であった。
私個人的にはティツィアーノ、ティントレット、ラファエロなどの品揃えの豊富なことも気に入った。
今回の旅で自然史博物館を観られなかったこともまた無念きわまりないが、これも再訪を期したい。
「エリザベート」
そしていよいよ日本から予約しておいた「エリザベート」の観劇である。
U2にのってアン・デア・ウィーン劇場へ。
昨夜のフォルクスオーパーの方がフォーマルにめかしこまなければ行けないと思い、お洒落をして出かけたのだが、実は今夜のアン・デア・ウィーン劇場のほうがなんだか皆、かしこまっている。
そして劇場内も豪華である。しまった!観光帰りの私たちはちょっとカジュアルである・・・(^^;;
シャンパンは私の好きな「モエ・エ・シャンドン」であった!
「エリザベート」は宝塚でも観劇したので、ドイツ語がわからなくとも、内容は理解でき、昨日より余裕を持って鑑賞することが出来た。
アン・デア・ウィーン劇場内には、悲劇の皇后エリザベートに関する写真、装飾品などの展示も設けられている。
最後の晩餐・・・「12使徒」
今夜の晩餐は最後の晩餐。洒落のようだがZwolf Apostelkeller「12使徒」という名のお店でとることにした。
12世紀に造られたというこの地下レストランは石の壁やら装飾にその歴史を十分に感じさせてくれる。
ウィーンの代表料理、ウィンナ・シュニッツェルとワインを注文し(もちろん他にも)、ちょっとほろ酔いでいい気分♪
ああ、明日は帰国だ・・・でもこの旅、本当に楽しかった!
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